『ヒーロー戦記エオレンジャー』第22話「停滞~Suspend~その1」『ヒーロー戦記エオレンジャー』第24話「停滞~Suspend~その3」

2020年01月06日

『ヒーロー戦記エオレンジャー』第23話「停滞~Suspend~その2」

━事情により間が空きすみません…
20200106-01

センジマンです。

また今日から少しずつではありますがブログを再開して行きますね!

そして例によって画像は本編と無関係だったりします。

第1話 第22話(前) 第24話(次)





※この物語の世界設定等はオンラインゲーム「Final Fantasy XIV」に準ずる部分が多く含まれます。ただ…ファンタジーな設定は余り出てこないかもしれませんのでご注意下さい。なるべく体験談や事実を元にして行こうと思いますが人物名称等は実在の物とは違う物もあり、時系列も前後したり完全にフィクションの部分も多々あります。


『ヒーロー戦記エオレンジャー』第23話「停滞~Suspend~その2」



説明しよう!『ヒーロー戦記エオレンジャー』とはオンラインゲームファイナルファンタジーXIVの中で良い子のみんなの笑顔を守る為に悪の存在「ギース」と戦う…光の戦士達の事である!

~主題歌「ヒーロー戦記エオレンジャー!」ナレーションより抜粋




『ガガッ…ガ…サ…キーワードニンショウカンリョウ…サスペンディオ。きドうしマす。』


・・・


その帝国の研究施設は北ザナラーンからモードゥナに入った帝国軍の砦の中にあった。部屋のあちこちから青燐水がを巡らせる真鍮製のパイプが張り巡らされて中央のガラスケース~人ひとりが十分に入るほどの大きさの~に繋がっている。


ケースの中は青燐水で満たされていてこれまた真鍮製の枠に覆われていた。部屋の入り口から見て前方、ケースの下部には中の状態を測定したり青燐水の濃度や性質を各種属性クリスタルの力で変えるコンソールが組み込まれている。


そして満たされた青燐水のガラスケースの中で…マルマルサンと呼ばれ『サスペンディオ』のキーワードで起動したナンバー人型003が…目を開いた。


「おぉ…目を醒ましたかマルマルサン…いやサスペンディオよ!私が見えるか?お前の『主』たるこの私が!」


黒いローブを脱いだ男は白髪の短髪で細身のヒューラン族で、白衣を纏い片目には機械仕掛けの眼鏡を掛けていた。もう片方の目を嬉しそうに細めて彼はサスペンディオに語り掛けていた。


「よーしよし。特に異常は見当たらない様だな…。自我も…問題なさそうだが…?」


ガラスケースの中のサスペンディオは数回瞬きをしてから『アルジ…認識カンリョウ…』と呟き動きを止めた。自我がないので何もかもが命令待ちになっていたのだ。


「…しまった。まさか生命活動維持の動作まで…呼吸まで指示しないとダメなのか…?!」


男はさすがにそこまでは想定していなかったらしく急遽サスペンディオの起動を停止し疑似人格プログラムをデータベースから探し始めた…。そこから兵器として都合の良い新たな人格を作り上げて行き…サスペンディオにアップデートしサスペンディオはver1.02となった。


「ふぅ…これで良し。再起動だ。」


『よぉアルジさん。オレを作ってくれたのはアンタだな?この狭い所から早く出してくれよ?』


サスペンディオの言葉も流暢になりある程度「性格」もデータベースから生成されていた。生命維持を自動的に行う事と意のままに動く事以外は適当に決めたのだ。


「私の名前はアルジ、ではないんだがまぁ…呼びたいように呼ぶがいい。悪いがまだそこから出す訳にはいかない。最終テストにクリアしてもらわないとな。」


アルジはそう言うと主に「自分に歯向かうかどうか」という点に主軸を置き様々な質問や実験を行っていった。


・・・


様々な確認事項が済み、サスペンディオは晴れてケースから出られた。首をゆっくりと回しながら肩をほぐし両手を伸ばしながらサスペンディオは初めて空気を吸い込んだ。


「っかー。やっぱ空気ってうまいんだな…まだ少し体が馴染み切ってない気もするがすぐ馴染むだろう。アルジさんよぉ、オレに体をくれた事…感謝するぜ。で、いつから外に出られるんだ?」


アルジは「まだだ」と言う表情でサスペンディオを見てから


「ここまで人間臭くなる予定じゃなかったんだが…まぁ最終テストをクリアしたから良しとするか。」


と小さく呟いた。


・・・


アルジがサスペンディオに出した最初の任務は「帝国の者であると気取られずにエオルゼアに溶け込め」という物であった。普通に冒険者として過ごし、帝国の不利益にならない程度には帝国に対して敵対する冒険者の仕事を受ける事も許容した。


「しかしよ。この首輪と腕輪目立ちすぎねぇか?」


サスペンディオは万が一アルジに歯向かった際に強制停止する装置を首輪に、通信手段として腕輪型の通信機を装着されていたのだが、それがどこからどうみても「帝国製」にしか見えず困っていたのだ。


「ふーむ…癪に障るが一理ある。*ミラージュプリズムでお前の好きに見た目を変えるといい。」


*ミラージュプリズム:同名の触媒で幻影の力を呼び起こし装飾品や衣服の見た目を変化させられる能力の事。


アルジはぶっきらぼうにそう言ってサスペンディオを送り出した。


「んじゃこれ…とこれ…でいいか。定時連絡以外は自由にしていいんだよな?…おっけい任務開始っと!」


アルジが頷くのを確認してから振り向かずに手だけさっと上げてサスペンディオは外の世界へと旅立って行った。


・・・


「おぉ…ここが大都会リムサ・ロミンサかぁ…人ってこんなに沢山居るのか。おー!」


サスペンディオは帝国のデータベースに自由にアクセスして様々な情報を得る事が出来るが、実際に目で見る情報はやはり新鮮であり感動していた。見上げるとそこには真っ青な空。


「な…涙…!?」


ふと気づいて頬に触れると何故か涙が溢れていた。ここへ辿り着くまでに何度も空は見上げていたのに街を見て、人を見て、空を見上げたら涙が溢れて来た。


「はぁ…なんだか分かんないけど都会ってイイもんだな!よし…こいつらがいつかみんな帝国バンザイってなる日まで頑張らないとな。おっとお口チャックチャック…。」


潜入任務に反し帝国の事を言ってしまい首輪が少しチクリとしてサスペンディオは慌てて言葉を濁した。


・・・


少し歩き上層甲板のグランドカンパニーの詰め所で冒険者登録を済ませに来たサスペンディオ。受付で「お名前を頂戴します」と言われて困っていた。


「あぁ…えっと。名前…ね?」


~~まずいな、まんま登録したらそこから何かバレた時に首輪吹っ飛びそうだから…違う名前考えないと…何かいい名前ないか…?名前名前…んー。こんな事だったらアルジさんに決めてもらえば良かったなぁ…ちくしょー…。


受付に怪訝な顔をされながらもサスペンディオは必死に名前を考えた。


「あ、うんごめん。ちょっと田舎のかーちゃんの事思い出しちゃって…グっと来ちゃって…さ?」


~~よしよし…これで3分は稼げるはず…名前名前…何かないか何かないか?!…あ。


「ティアです。ブルー・スカイ・ティア。」


短く整えられた青い髪から出る猫耳をピンと立てて、サスペンディオは少し前に見た青い空と涙を思い出し、笑顔で名乗った。


~続く~


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また会おう良い子のみんな!

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