━パッチ5.15に向けて…
無題

センジマンなのです!

急に欲しいマウントが出たのでこの第12話を一旦の区切りとして「第1章~完~」とさせて頂こうと思います。マウントが取れた後に13話から再開する予定です!

運良く物語的にも区切れそうで良かった…って区切れるのかな…?

第1話 第11話(前) 第13話(次)



※この物語の世界設定等はオンラインゲーム「Final Fantasy XIV」に準ずる部分が多く含まれます。ただ…ファンタジーな設定は余り出てこないかもしれませんのでご注意下さい。なるべく体験談や事実を元にして行こうと思いますが人物名称等は実在の物とは違う物もあり、時系列も前後したり完全にフィクションの部分も多々あります。


『ヒーロー戦記エオレンジャー』第12話「始まりのギース」




『今です…その光でセンジマンを呼び覚ますのです…!』


リンさんの言葉を聞いた4人は「せーの!」でセンジマンに手をかざし光を集中させた。


・・・


~時間は少し遡りセンジマンの意識の中へ…。


「…何?!どうしたんおじさん?!何も見えん!!」


センジマンは急な状況の変化にまだ思考が追いついていない。ハウスに自ら施した「邪気退散」の封印が解かれている事に気づいてなかったのだ。


『みーつけた…!ボク…カクレルの飽きたよう…だから見つけに着たよ…』


「な…なんで…?」センジマンは事の重大さに気づいたが原因が分からず対処の糸口がまだ見いだせていない。とにかくギースに声をかけて他の仲間へ意識を向けさせない様にした。


「おー?おーおー!すごいなーみつかっちゃったーっははは!ってか良くおじさんの居場所が分かったなぁ…さっすがー!」


センジマンはものすごくわざとらしい笑顔でギースを褒めちぎってみた。


『へへ…白いおねぇさんから…お父さんのニオイした…んだ…辿って来たら…みーつけた…』


~~白いおねぇさん…うぉかっぺの事か!あぁだからギースの影響で感情が制御出来ずに怒って…ごめんようぉかっぺ。おじさんがもっと早くバリアを作ってやれていれば…。


「なるほどほーほー!いやでもおじさんこの「ひみつきち」にナイショの封印しておいたんだけどなぁ。そうかー見つかっちゃったかー」


ギースは何の事かしばらく考えて…『柱に何か書いた…跡があった…イヤな感じの…あれかな』とつぶやいた。


~~誰か汚れと間違えて拭き取ったの?!…頑張って書いたんだけど読めなかったのか…もうちょっと練習しないとイカンな…。


『あ…引っ張らないでよ!…もうボク以外のトモダチは…イラナイよね…消すね…』


ギースはそういうとネイビーが掴んだセンジマンの腕の方へ意識を移して力を奪おうとした。


「な…!違う違う!これあれだよ…!あのアレ!!なんていうのかな…そうそう!「お前なかなかイイ筋肉してんな、バラライカ!」って言う因縁つけてるだけだから!仲良くないから!!」


センジマンは必死にギースが仲間を意識するのを防ごうとしていた。


『ウソ…分かりやすいよ…お父さん…ふふ』


「てかおじさんの事どうして「お父さん」って呼ぶんだ?そこん所ちょっと詳しく小一時間くらいかけて教えてくれないかな?(時間稼げるし!)」


ギースにそう促してセンジマンは反応を待った。ギースはしばらく静かにしてからどこか照れくさそうな声で『名前…つけてくれた…』とだけ言った。


~~説明が単純明快過ぎて話が終わっちゃったよ!!名付け親ね!そうかすげー分かりやすいね!!…30秒も経ってないなこれ。


センジマンは別の質問を投げかけようと頭の中でぐるぐる考えたがなかなか良い話のタネが見つからない…下手に話すと仲間ごと取り込まれかねないので迂闊な事も言えない…どうしたものか。


その時センジマンを包む闇に一筋の『光』が見えた。


・・・


「今だよみんな!センさんにこのありったけの光を…!」


ホワイトがそう叫んで手をセンジマンに向けてかざすとと3人も続いた。


「センジマン!光を…掴んで!!」ココ…マリンの言葉に反応する様にセンジマンの体に『色』が戻り始める。


「センさん!これからはオレ達で…みんなで!」ネイビーも叫ぶ。


「そうだ…!みんなの力を合わせれば…センジマン!」エレシュ…イエローもセンジマンにそう呼びかけた。


~~この光は…まさか「みんな」が…?!まさかリンさんが4人の事も巻き込んじゃった…?今はそんな事気にしてる場合じゃない。光を…未来を…掴まなくては…!


『ちょ…待ってよぅ…まぶしいよう…やめ…』


光にさらされギースの力も弱まっている…センジマンの脳裏に突如旋律が浮かんできた。


『帝国から逃れた地の果てで…』無意識にその旋律に言葉を乗せセンジマンの口からこぼれ出した。


大きな耳をパタつかせたイエローが真っ先にセンジマンの声に気づいた。


「センジマン!センジマン!」


『誰かの声が…超える力だと…』


ネイビーもかざしていない方の手で自分の白い髪をぐしゃぐしゃ掻きむしりながらニカッっと笑った。


『聞いて感じて…考えてみても…』


マリンもうんうん!と頷きながら応援する。


『やってみなけりゃ…分からないから…』


ホワイトは光に込める力はそのままに少しだけ表情を柔らかくした。


「センさん…二度寝はさぞ気持ちよかったでしょ?おはよ。」


センジマンは完全に意識が戻った。必死に自分へ向けてかざされた4つの手に微笑みながら。そして息を大きく吸って言葉を続けた。


『とりあえずコンテンツ・ファインドだ!!!』


さっと振り向いてギースと仲間の間に入り、エーテルチェンジャーを胸の前に掲げ叫んだ!


『星の力よ…エーテルチェンジ!!』


センジマンの身体を光が纏いスーツ上に具現化していく。そしてギースに…まるで子供に話しかける様な口調で語りかけた。


「ギース。お前の気持ちはものすごく良く分かるぞ…おじさんもある意味一緒だからな。でも悪い部分は直していかないと…トモダチに迷惑をかけてしまう事もあるから…大丈夫、お前は変われる。今はしばらく眠ると良い。」


「センさん?!何言って…こんな奴早く5人の力で完全に消さないと!!お人好しも度が過ぎたら迷惑だよ!」


ホワイトは何故センジマンがギースにもその優しさを向けるのか理解できなかった。自責の念からギースに激しく憤っていたから尚の事である。


「うぉかっぺ、みんなも助けてくれてありがとう。でもギース…いやギースの中には「良い子」の部分もあるんだ。おじさんはそれもいつか救う。だから今は任せてくれないか?」


センジマンはホワイトに話しつつネイビーとマリン、イエローにも眼差しを向け返事を待った。3人は黙って頷いた。


「今回だけだからね…私はこいつを許せない。」ホワイトだけがそう言って頷いた。


「ごめんようぉかっぺ…みんな。おじさんがもっとしっかりしていればこんな事には…」


伏し目がちにセンジマンは謝るとギースに改めて向き直りつぶやいた。


『マスク・オン』


光がセンジマンの頭部を包みマスクが装着される。


「みんなの力で未来を掴む…」



センジマンは一度4人を見つめ直してから続けた。



「ヒーロー戦記!エオレンジャー!!」


センジマンは4人からもらった『光』を集め拳をグっと握りしめた。


「ギース!これは終わりじゃない。始まりだ!愛の塊…貫く想い…この心の翼で…今は闇に還れ!!」


『邪気、退散!!』


5つの光が合わさって明き想いがギースを包む。光が消えた跡にはもうギースの姿は無かった。


『お父さん…また…会える…よね…』


センジマンにだけギースの声が聞こえていた。


「あぁ…きっとまた、どっかで。」


いつの間にか窓から差し込んだ日差しに向かってセンジマンは小さな声でそう応えた。


しかしセンジマンたちの戦いはまだ始まったばかりだ。行け!センジマン!戦え!ヒーロー戦記エオレンジャー!!

・・・


『ヒーロー戦記エオレンジャー』第1章 ~始まりのギース~ 完


~第2章/第13話へ続く~

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また会おう良い子のみんな!