━この2年間の思い出と今までなんとなく考えてきた設定をうまく絡める事が出来るのか…
20191203-01

センジマンッ!

今回のタイトルは書き始める前に付けたんですが後半急展開すぎて自分でもどうしようか悩みましたがそのままにしました。

伏線を張るだけ張って未回収のまま…にはならないように頑張ります!


第1話 第6話(前) 第8話(次)



※この物語の世界設定等はオンラインゲーム「Final Fantasy XIV」に準ずる部分が多く含まれます。ただ…ファンタジーな設定は余り出てこないかもしれませんのでご注意下さい。なるべく体験談や事実を元にして行こうと思いますが人物名称等は実在の物とは違う物もあり、時系列も前後したり完全にフィクションの部分も多々あります。


『ヒーロー戦記エオレンジャー』第7話「エオレンジャー酒場」




「うぇーい!これアレだねぇ…『エオレンジャー酒場』だねぇ…うぃーひっく」


誰かは分からないがそう言うとみんなも口々にエオレンジャー酒場の名を叫び大騒ぎした。その中にエールも飲まず謎の笑みを浮かべる者が居た事は…まだ誰も知らない。


・・・


その日の宴会では色んな仲間からお祝いの品も贈られた。修行用の木人や家の中でいろんな楽曲を楽しめるオーケストリオン、実用的なカンパニーチェスト等々。それらは現在に至るまで大切に使用している。


急ごしらえの宴会場では夜も更け、好き好きにその場で眠る者や盛り上がって何故か冒険に出かける者や千鳥足で帰路につく者…エオレンジャーらしい自由な修了の流れが訪れていた。


「このお立ち台でやる変身も楽しかったなぁ…またやろうかこういうの…ふわぁ」


センジマンは宴会の出し物をする際に急遽出してきた小さな台の上で仰向けになって天井を見つめそんな事をつぶやいて目を閉じた。


・・・


『まだ…ボクを探しに来てくれないの…?あと…エールくさい…よ?』


~~うお!寝てたわ!ってかまだこれ寝てるわ!!ギースもう普通に毎日のように寝たら出てくる感じなのかい?この前何か「クロを辿れ」って言ってくれたけどまだ検討も付かなくってなぁ…っはは。


センジマンは頭をポリポリ掻きながらバツが悪そうに答えた。


『いつもボクの…切れ端追いかけてる…もっと辿って…今度は…ボクがカクレル番…ふふっ』


~~そうかそうか。おじさんがギースの事見つけてその何か気づかない内に他人の良くない所を強化しちゃう能力を切り離して助けてやるから大人しく待ってるんだぞ。


それとなく話した感じではエコレコの二人の事はもう気にしていない様だ。ホッとしたセンジマンはギースの中にある純粋な部分にのみ話しかけるように続けた。


~~他の誰も気づいて居なくてもおじさんはちゃんと気づいているからね。安心して隠れてるんだぞ。必ず見つけ出してみせるからな!


『ウン…待ってるヨ…うさん…』


~~胡散臭くねーし!っはっはっは。まぁ旗から見ればただの胡散臭い変なマスク被ったおじさんだな…。でもギース、おじさんは少しずつだけど仲間が作れるようになって来たんだ。だからお前ともきっと…やべ頭がぐわんぐわんする…エール呑み過ぎたかぁ…むにゃ。


『早く見つけてね…ボクに初めて名前をつけてくれた…お父さん…』


ギースのその言葉は深く眠ってしまったセンジマンには届いていなかった。


・・・


~~いっぽうその頃帝国の実験施設では…


「おい!ヒト型マルマルサンの調子はどうだ…また起動に失敗しただとッ!何故だ!!…失敗作のマルマルヒト…破棄したマルマルフタの性能を超えると言うのに起動すら出来ないとは…」


白衣を着た研究者らしき男が部下を怒鳴りながら部屋の中を右往左往していた。『超える力』を持つ人間から意識を消し帝国の兵器として利用する計画…その実験体の3体目~ナンバー人型003~は今までの2体を遥かに凌ぐ戦闘能力を有していたが対となる『意識』の同調が上手く行かず起動実験は困難を極めていた。


「『アレ』の技術の応用で『超える力』の原理が解き明かせると思ったのに…『意識』を引き出せなければ別の素材を見つけてこい!私の研究こそが帝国の未来を掴むのだ!!」


男は天に向かって帝国式敬礼をし…決意を新たにするのであった。


~続く~

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また会おう良い子のみんな!